以前、「電車の絵本 おすすめ6選」という記事の中で、「新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~」をご紹介しました。
主人公の女の子がお父さんと一緒に、青森から鹿児島まで新幹線を乗り継いで行く様子を追いながら、各地の様子が描かれる楽しい絵本です。
今回は、似たコンセプトでまた一味違った仕掛け絵本「しんかんせんでいこう 日本列島 北から南へ」をご紹介します。
本屋さんで平積みされていたのを立ち読みしたら夢中になって、そのまま買って帰ってきました(笑)
表紙には、「日本列島 北から南へ」とあり、北海道から走り出すようにはやぶさが描かれています。
表紙をめくると、2016年に開通した北海道新幹線を起点に、南へ南へとあらゆる電車が登場し、列島を横断していきます。
著者の間瀬なおかたさんは、『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』など、乗り物絵本をたくさん手がけていらっしゃいます。我が家も愛読してます。
絵本ナビ: 間瀬 なおかたさんの著作一覧日本全国の電車が走っている場所が、一目瞭然
圧巻なのは、各地方をパノラマで眺めながら、新幹線、特急、観光列車、さらには私鉄まで描かれているページ。
どの電車がどこを走っているかが一目で分かるので、大人も子供も、読んでいてとても楽しいです。
あの電車あるかな〜と探す気分は、まさに電車版・ウォーリーを探せ。
「新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~」も各地の電車が描かれていますが、この「しんかんせんでいこう」の方が、電車の種類が圧倒的に豊富。
地図部分に比べて電車が大きく描かれているので、車両の特徴もよく分かり、手元の図鑑とも見比べやすいですね。
電車の図鑑などで名前を覚えていても、実際にどのあたりを走っているのかはピンと来ていないことも多いです。
この絵本だと、例えばあそぼーい!が阿蘇の北側を走っていることや、南阿蘇にトロッコ列車が走っていることがすぐ分かります。
この観光地に行くついでにこの特急に乗りたいな〜など、旅行の計画が楽しくなりそう(笑)
表からも裏からも読める!
表紙は「しんかんせんでいこう 日本列島 北から南へ」ですが、ひっくり返すと、「しんかんせんでいこう 日本列島 南から北へ」となっていて、九州新幹線のつばめが描かれています。
そう、『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』と同じく、表からも裏からも読める仕掛けなんです。
表紙から読み始めると北海道から九州への旅になり、裏表紙から読み始めると九州から北海道への旅を楽しむことができます。
地図と物語のページが交互に描かれる
地図が描かれているページとは別に、主要な新幹線が大きく描かれているページもあります。
新幹線がすれ違ったり、海底トンネルをくぐったり、実際に走っている様子が目に浮かびます。
ドクターイエローも登場!
ドクターイエローファンに嬉しいのが、真ん中の観音開きページに描かれた、富士山をバックにしたドクターイエロー。
観音開きのしかけを開くと、「全国新幹線路線図絵」が描かれています(手にとってみてのお楽しみ)。
地名の描かれ方などが、ちょっと東海道五十三次を連想させます。
緻密だけど温かみがあって、どこかレトロで、何度読んでも楽しい絵本です。